ブログ 排熱回収器
こんなものには↑なんの興味もないかもしれませんが、
ハイブリッド車の寒さ対策と冬の燃費悪化を軽減するのに貢献しています。
これはエンジンから出た排気ガスを通すパイプの一部です。
ガソリンを燃焼させて得られたエネルギーで自動車は動きますが、
実はその動かしているエネルギーの倍のエネルギーを捨てています。
わかりやすく説明するとこうです。
コーヒーを淹れるのに1リットルの水を湯沸かしポットで沸かしました。
沸いたお湯の三分の一くらいを
ドリッパーとサーバーとカップの温めに使います。
温まったらサーバーのお湯を捨ててドリッパーにフィルターをセットして、
コーヒー豆を入れます。そしてお湯を注いでコーヒーを抽出します。
抽出できたらカップを温めていたお湯を捨てて抽出した300ccのコーヒーを注いで完了です。
この時沸かしたお湯のうち700ccは器具の温めと、コーヒーの雑味排除のため捨てられました。
この捨てられた熱が排熱です。
自動車を動かす動力が美味しく出来たコーヒーです。
このうち器具の温めに使ったお湯は
エンジン本体とラジエーターから放散される排熱
コーヒードリッパーに残った雑味の多い廃液が
エンジンから排出される排気ガスというわけです。
高性能のガソリンエンジンでも沸かしたお湯のうちおいしいところはコーヒー一杯分程度の
エネルギーしか取り出せていないことになります。
それでもガソリンエンジンだけが動力のすべての自動車は
冬でも寒くて困るということはありません。
しかし、高効率のガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせた
ハイブリッド車の場合はそうはいきません。
省燃費をということは省熱源ということです。
ということは暖房の熱源が不十分で寒いということです。
ハイブリッド車を購入し運転するようになって初めての冬。
私はこのことを経験しました。
寒っ!!
ぜんぜん暖房効かへん!!
そんなユーザーの声を聞いてか、
開発者自身があまりの寒さにこれではいかん、
と、思ったのか?
はたまた、さらなる燃料消費率向上のための技術開発のためか、
その全部だと思いますが、できたのが↓これ
排気ガスを使った湯沸かし器です。
黒い管のところに室内暖房用ヒーターに使う温水ホースがつながります。
自動車の裏側のぜんぜん目立たないところについているこの湯沸かし器、
縁の下の力持ちです。
これが有るのと無いのとではヒーターの吹き出し温度が7度も違うそうです。
すごい効果です。
今までは捨てちゃっていた排気ガスからエネルギーを取り出して使うなんてすごいですね。
なんかおばあちゃんの知恵袋のようです。
このおかげで燃料の消費も抑えられ、
冬が大敵のハイブリッド車の冬の燃費も8%向上したようです。
いま、ハイブリッド車を購入しようと考えている方は、
この装置が装着されているかどうかご確認の上お買い求めください。
暖かい季節には忘れがちな寒さ対策です。
寒さに思いが至らないいまこそ必要な情報です。
- 2015.05.30
- ブログ