Maintenance & Export

ハイブリッド車 ー(マイナス)電圧を検出するNHW20

大阪府堺市から

2004 TOYOTA PRIUS  NHW20

162,160km

 深刻なお声でご相談をいただきました。

ハイブリッドシステム異常が点灯し、

近くのディーラー様で点検してもらったところ

ハイブリッド駆動用バッテリー

コンピューターも全部交換しなければならないため、

修理するより乗り換えてはどうか!?

と、勧められたそうです。

大切にしてきた車だし、

思い入れも愛着もあるのでもう少し乗りたい

との、

オーナー様のご意向なので、

一度拝見させていただくことになりました。

記録されている異常コードを読み取ると

スクリーンショット 2019-02-26 15.02.57

P3000-123

P3013

P3030

などが検出されています。

気になるのは

P3030

バッテリー〜ECU間断線

このコードを根拠にディーラー様はECUの交換を判断したのでしょうか….。

これまでの経験上ECUとバッテリーが同時に故障することはなかったので、

まずはバッテリーボルテージセンサー系統を点検することとしました。

案の定その部分は腐食が進んでいました。

IMG_2442 2

フリーズフレームデータを確認すると

スクリーンショット 2019-02-26 15.20.24

0番ブロックでーマイナス電圧を検出しています。

早速データストリームで現在の状況を確認しますが、

スクリーンショット 2019-02-26 15.22.42

異常な数値は再現しません。

しばらく監視していましたが異常数値は再現しないので、

走行テストをすることにしました。

弊社の近辺は山坂が多くバッテリーに負担がかかるので、

バッテリー負荷テストには最適なテストコースがあります。

行きは登りでどんどん電力を消費します。

コースを登り切ってもエラーは再現しません。

帰り道は下りで回生状況をテストできます。

SOC65%ほどに回復すると充電制御が働き

回生されにくくなりました。

その直後、警告音と共に

「ハイブリッドシステム異常」

が点灯しましました。

ハンドヘルドOBDテスターのモニタ画面を確認すると、

瞬間的にーマイナス電圧を検出しています。

一度再現すると現象は継続するようです。

データストリームを記録するとこのようになります。

スクリーンショット 2019-02-26 15.34.11

おそよ0.4秒ごとの時系列に沿ったデータですが頻繁に再現しています。

各セルの容量低下により低用量セルが放電終始電圧に至ったのならこのようにはならず、

単に低い電圧を表示するはずです。

腐食が原因でボルテージセンサーに擬似断線が発生し、

回復した時に逆起電力を検出しているのでしょうか?

その仮説ならこの現象をうまく説明できそうなので、

お客様に説明しボルテージセンサーリード線を含む

リビルトバッテリーのご提案をしました。

交換後は異常な電圧も検出せず、

良好な状態となりました。

スクリーンショット 2019-02-26 15.46.57

交換後30km異常テスト走行しましたが再現しませんでしたので作業完了としました。

今回は珍しい事例でしたので大変勉強になりました。

ECUやバッテリーコンピュータも交換せずにすみました。

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  • 2019.02.17
  • ハイブリッド車