ブログ ウェイト ホイールバランス
走行中にある一定の速度に達するとステアリングホイール(以下ハンドル)が小刻みに円周方向に揺れ、
それに伴いカタカタという音や車体の振動を感じる不具合が発生することがあります。
概ね80km/hから120km/hぐらいの速度域で発生し、
それ以外の速度域では大きな現象としては現れません。
この現象はタイヤを含む回転部分のアンバランスが主原因です。
円周上にある一番重い部分の反対側に、
その重さの分だけ錘(おもり)を設置すれば、
ちょうど天秤が釣り合うように回転体としてのバランスが取れます。
バランスが取れている状態になれば振動などの不快な現象は改善します。
この作業を「ホイールバランス」をとるなどと表現し、
通常タイヤとホイールを組み付けたときに行います。
先日入庫した軽自動車の車輪に信じられないバランスウェイトが設置されていました。
通常はホイールの外周上の一箇所にバランスウェイトを設置します。
一番重い周上の反対側(すなわち一番軽い周上)に設置するのですから当然です。
ところがその軽自動車には相反する二箇所、または三箇所設置されています。
しかもその三箇所の錘の形状が全て異なっています。
ここから過去に2回タイヤ交換をした際、
作業をした整備士が以前設置された錘を取り外さずホイールバランサーで計測し、
新たに設置したことが伺い知れます。
結果的にバランスが取れていれば不具合は起こらず、
お客様は気づかないのでしょうが…………
残念な一面を見てしまいました。
- 2017.07.13
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