修理事例 BMW E91 バックドア配線断線
2008 BMW E91 320 Touring
バックに入れてもモニターにバックカメラ映像が映らない。
と、いう症状で入庫しました。
モニターに別のカメラをつなぐと正常に映るので、カメラ故障か断線と判断しました。
バックドアを閉じていても照明が点灯したりしているので、
バックドア付近の配線から点検を進めると
以前にどこかで修理(といえるか?)した痕跡が出てきました。
つなげている部分も離れていたり、さらに劣化が進ん絶縁被覆が剥き出しになっているのが確認できます。
この場所にカメラの配線も通っていましたが、あまりの狭さのため
ストレスがかかり綺麗さっぱり断線していました。
さて、どうしますか。
カメラの映像だけの問題ならこのままカメラを交換すれば完了ですが。
見てはいけないものを見てしまったのでこのまま看過するわけにはいきません。
かと言って、断線部分を修理すればそこは太くなってしまい。
ドアの開閉に困難をきたすばかりではなく、
さらなる電気トラブルを引き起こす可能性が高まるだけです。
取るべき道はただ一つ、新しく配線を引き直すしか手はありません。
まずは新しい電線に半田付けをする内職仕事です。
準備ができたら一本一本間違えないように注意深くハンダ付けしていきます。
半田付け部分の絶縁には熱収縮チューブを用い極力太くならないように工夫します。
根気のいる作業です、ここまで相当の時間を要しています。
だいぶつながりました。
つなげた新しい線をバックドア側と車両天井裏に半田付け部分がそれぞれ配置されるように
狭い防水ゴムチューブ内に通していきます。
引き直した電線をストレスがかからないように綺麗にまとめて防水チューブ内に収め
半田付けした箇所に過度のストレスがかからないように天井側の空隙に引き込みます。
天井裏に安全に配線を収められたので
バックドアヒンジの防水チューブを固定します。
ガラスハッチだけを開けた状態とバックドアを開けた状態でも
特にストレスがないことが確認できました。
バックドア側の半田付け部分もストレスのかからないドア隔壁内に引き込んで完了です。
本題のバックカメラを取り付けて、
受像を確認したら本当に完了です。
- 2015.06.26
- 修理事例